高知新聞(2026年4月24日)『オピニオン』に、木俣院長の寄稿が掲載されましたので、お知らせいたします。
https://www.kochinews.co.jp/article/detail/994803
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経済的精神的に優しいアトピー治療
【木俣肇、73歳、医師、大阪府寝屋川市】
最近アトピーで分子標的治療薬(特定の分子だけに作用する治療薬)が使用されるが、高価な注射薬で、保険適用でも1回に数万円かかる。当院は高知県をはじめ、徳島県等の四国からの受診者も多いが、受診された方は分子標的治療薬を注射して、注射後悪化したという。
それを担当医に訴えたが治療は続行された。しかし添付文書にはアトピーの悪化、感染症の悪化等の場合は中止するようにという記載がある。私がその方を診察するとアトピーに単純ヘルペスと化膿(かのう)性皮膚炎を合併していた。
感染症の悪化ですと説明して、注射を中止するように言うと「やめてもいいのですか」と安堵(あんど)された。経済的負担に加えて精神的負担も強かった。抗アレルギー薬、抗ヘルペス薬、抗生剤で著明に改善した。改善時はすてきな笑顔で「治療で改善するのが分かり、うれしいです」と喜んだ。
また高価な新薬の外用剤も、アトピーに塗布される。ある赤ちゃんは新薬の外用剤でアトピーが悪化し、単純ヘルペスと細菌の感染症を併発していた。アレルギーと感染症を治療する内服薬で改善した。アトピーは慢性疾患で治療に時間がかかるが、アレルギーを治し感染症を治すと治癒する。必要なのは経済的かつ精神的負担を減らす、優しく有効的な治療である。