メディア掲載

木俣肇院長の寄稿掲載のお知らせ「健康365オンライン」

弊社提携クリニック、木俣肇クリニックの木俣院長は、ご自身の研究をメディアに投稿されるなどされています。ここしばらくの間に掲載された院長のエッセイ等を紹介してまいります。

▪️月刊健康情報誌『健康365(サンロクゴ)』の公式ウェブサイトに、木俣院長の投稿が掲載されました。https://365college.press/pickup/13153

投稿の原文をこちらにご紹介いたします。

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深く潜行する新型コロナ」

私は大阪のアレルギー科医で、アレルギーやアトピーの診療を30年以上している。

アトピーには単純ヘルペス感染症(以下、単純ヘルペス)が時折合併するが、適切な診断と抗ヘルペス薬で改善する。新型コロナの流行が始まってすぐ、単純ヘルペスの方の受診が増えた。その時はまだ世界で論文報告もなく、新型コロナとの因果関係が不明であった。その後、新型コロナが拡大してワクチン接種も始まった。しかし単純へルペスは増加する一方であった。そういう時、海外から新型コロナ感染またはワクチン接種で、ヘルペス科ウイルスの感染が増加する、という画期的な論文が複数の国から発表された。症状的には帯状疱疹が言われ、単純ヘルペスの話はまだなかった。しかし他のヘルペス科ウイルスも含めているので、新型コロナと単純ヘルペスの関連は理解できた。その後、複数の国から新型コロナの感染またはワクチン接種で、感染しても無症候性の方からもシェディングで単純ヘルペスに罹患する(参考文献1)。

現在は新型コロナの報道は激減し、コロナがないような日本の情報体制であるが、世界ではそうではない。重傷者は多く、人工呼吸器を装着している場合は、肺のへルペス科ウイルス感染症を合併し、その観点から抗ヘルペス薬の治療が必要である。

診断はPCRで簡単にでき、実際に様々な治療で改善しない重症な肺炎が、抗ヘルペス薬で治癒している。逆に言うと世界はそこまで進歩している。また現在大きな問題の一つは、新型コロナ感染後にアレルギーやアトピーが発症するという事実である。海外から複数の論文がでているが、今までアレルギーもアトピーもなかった方が、新型コロナ感染後に突然発症する(参考文献2)。症状は、蕁麻疹、食物アレルギー、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー、等である。更に問題は、その時に皮膚の単純ヘルペスを合併することである。私は新型コロナ流行の早期の時代より、今までアトピーのない方が、かゆみや痛みが強い全身の発疹で受診し、診察するとアトピーと単純ヘルペスであった例を多数治療した。幸い全員改善した。しかし日本でのその理解が不足している。

実例1 関東地方から2年間、蕁麻疹が改善しないと、成人の方が受診した。今までアレルギーやアトピーはなく、2年前から色々な部位に膨疹ができた。その少し前に新型コロナに罹患したが、軽症で改善した。蕁麻疹と言われ外用剤を塗布されたが、改善しない。そのうち範囲が全身に及び、不眠も強く仕事にも支障がでて受診した。アトピーに全身の単純へルペスであった。抗アレルギー薬や抗ヘルペス薬で改善し、その後アレルギーの検査をすると、ダニ、ジャガイモ、トマト、ピーナッツ、カモガヤ花粉、スギ花粉が陽性であった。今まで食物アレルギーもなく、アレルギー性鼻炎もなかった。

しかし今は振り返ると、何かを食べて痒みもでるし、鼻汁もでる。つまり、アトピー、食物アレルギー、アレルギー性鼻炎を発症している。しかし1年間の抗アレルギー薬を継続内服して、それらのアレルギーは全て治癒した。今は受診もしていない。

実例2 四国地方から1年間、とびひ状態を繰り返すと小児が受診した。それまでは皮膚症状はなく、急に悪化した。近医でとびひと言われて治療したが、改善しない。当院を受診した時は、アトピーに全身の単純ヘルペスで、傷もかなり多かった。抗アレルギー薬と抗ヘルペス薬と細菌の二次感染の抗生剤を併用し、医療用不織布ガーゼ バンブス で被覆をして著明に改善した。アレルギー検査では、ダニ、ソバ、ピーナッツ、大毛、猫毛が陽性であった。そのお子さんも通院を続け、全てのアレルギーが治癒した。

最近は新型コロナの報道が激減しているが、しかし単純ヘルペスは多い。もしかしたら無症候性の新型コロナが深く潜行しているのかもしれない。新型コロナに感染すれば、無症候性でも単純ヘルペスになるリスクは増える。その意味で、新型コロナがアレルギー疾患に関わるヒスタミンの受容体も、感染の為の受容体として使う、という重要な報告がある(参考文献3)。つまりこれまで言われていた受容体以外に、ヒスタミン受容体を新型コロナウイルスが使い感染できるのである。ヒスタミン受容体は、アレルギー疾患の方には多く発現されており、より感染しやすい。しかし逆に言うと、抗ヒスタミン薬でその受容体をブロックすれば感染の予防になる。

またワクチンに関しても重要な報告があった。アルゼンチンからの論文は、世界6社の新型コロナワクチンの成分を分析した。すると55個の未申告の化学元素が検出され、重金属のクロムは100%、素82%、更に細胞毒性のある元素のセリウムは76%の検出率であり、このような物がワクチンに混入してよいはずがなく、世界的な問題となっている(参考文献4)。しかし日本ではその報道がない。食品で異物の混入があれば、大々的に報道されすぐ販売禁止になる。健康への影響を考えれば当然であるが、新型コロナワクチンではその議論すらないし、そもそも情報がない。以前は新型コロナの報道が多すぎ、流行を追っていた。今は流行が廃れたように報道がない。健康問題は流行ではなく、新型コロナの真実の情報は健康確保まで永続的に報道してほしい。

参考文献

1. Fabrizio Marota et al. The impact of COVID-19 vaccination on inflammatory ski disorders and other cutaneous disease : A review of the published literature. Viruses.

2023,15,1423.

  1.   Schmitt Jochen, et al. Large cohort study shows increased risk of developing atopic dermatitis after COVID19. Allergy. 2024, 79, 232.
  2.   Fei Yu et al. The histamine receptor Hl acts as an alternative receptor for SARS-

CoV-2. mBio. 2024, 15, 1.

4. Lorena Diblasi et al. At least 55 undetected chemical elements found in COVID-19 vaccines from AstraZeneca, CanSino, Moderna, Pfizer, Sinopharm and Sputnik V, with precise ICP-MS. International Journal of Vaccine Theory, Practice, and Research. 2024, 3, 1367