弊社提携クリニック、木俣肇クリニックの木俣院長は、ご自身の研究をメディアに投稿されるなどされています。少し前のものになりますが、掲載された院長のエッセイ等をご紹介します。
▪️昨年の紀伊民報 https://www.agara.co.jp/article/420839
有料記事となっており、投稿の原文をこちらにご紹介します。
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「単純ヘルペスにご用心」
私はアレルギー科医で大阪で開業している。重症アトピーに免疫抑制剤を使用しない治療を20年以上している。その治療を希望して日本中から受診されるが、和歌山県からも延べ2000人以上の方が受診している。ここ2ー3年、同じような発疹の症状が数ヶ月から年単位で改善しない方の受診が多い。
蕁麻疹、アトピーの悪化、原因不明の発疹、という診断で免疫抑制剤を塗布されていて、改善しない。痒み、痛みで辛い日々である。それらは単純ヘルペスである。新型コロナの感染やワクチン接種で、ヘルペス科ウイルスの再活性が起こり、海外では多くの論文の報告がある。私は、数年前から単純ヘルペスの増加に気が付き、原因を文献検索していたが、そのうち海外でも同じような例が多く報告されてきた。帯状疱疹は日本でも報告されたが、単純ヘルペスは情報がなく、適切な診断や治療がされず生活の質が低下している方が多い。和歌山からは口コミで以前から多くの方が受診していて、そういう方は迅速に診断して抗へルペス薬の内服で治癒している。しかし、診断されず、1ー2年もつらい思いをしている方もいて、ようやく和歌山から大阪にたどり着き治療で速やかに改善して、「もっと早くこの情報を知りたかった」とか「和歌山でも単純ヘルペスが多いことを知って欲しい」と言っていた。
これは他の県でも同じで、日本中で残念ながら単純ヘルペスが多い情報が流通していない。口唇や性器以外にも、どの部位にも単純へルペスは発症し、水疱を創らない場合もあることを理解するべきである。アトピーの方はもともと痒みがあり、単純ヘルペスで痒みが増強してもはっきりわからない場合もある。いつもより症状が悪化している、痒みがより強い、という場合は単純ヘルペスを疑うべきである。さらにシェディングで家族内感染もあり、家族全員が単純ヘルペスの場合もあった。
こういう情報を広く社会に伝わり、人々が健康になることを祈る。
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